我無ちゃんねる 〜ニュースなび〜

7月7日朝、仙台市太白区の路上で登校中の女子中学生2人が男に切りつけられ重軽傷を負いました。男は殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されました。

逮捕されたのは、太白区大塒町の無職、尾張裕之容疑者（43）です。尾張容疑者は7日午前8時ごろ太白区青山2丁目の路上で女子中学生1人の背中を刃物で切りつけて殺害しようとした疑いが持たれています。警察の調べに対し尾張容疑者は「背中を突き刺したことは間違いない」「殺そうと思って刺した」と話しているということです。警察が詳しく事情を聴いています。

堤勇高 アナウンサー：
仙台市太白区青山の事件現場です。周辺はマンションや一戸建てが立ち並ぶ住宅街です。周辺一帯静かなんですが人や車の往来、この道に限っては途切れることが少ないといった印象です。
そして現場の目の前にあるこちらのアパートに尾張容疑者の自宅があります。周辺の住民の方に話聞きますと、被害に遭った女子中学生のうち一人はこの坂を下って逃げ、その先の住宅の入り口で救急隊から手当を受けていたと言うことです。みなさん口をそろえてこの静かな地域でこんな事件が起きるなんてと話していました。

登校途中の女子中学生が、突然襲われた衝撃的な事件に、住宅街は一時騒然としました。改めて何が起きたのか、詳しく振り返っていきます。

近くに住む人
「驚きを隠せません。まさか近所でこのようなことがあるとは」
「なんかあの辺で騒いでいた。バス停前のマンションで座りこんでいた人いた」
Ｑ.どういう人ですか？
「女の子」

「刃物で切られた人がいる」
7月7日午前8時ごろ、登校中の女子中学生2人が突然、男に刃物で背中などを切りつけられました。近所の人によりますと1人は助けを求めに近所の家に逃げたということです。

近くに住む人
そこに助けを求めて行った。
Ｑ.その時の女の子の状況は？
「横になっていた」

2人は仙台市内の病院に搬送。1人は重傷、もう1人は軽いけがをしました。いずれも命に別条はありませんでした。切りつけた男はそのまま現場から逃走していましたが、事件発生からおよそ15分後。

警察が容疑者宅を訪れたのを目撃した人
「警察がきて、すぐアパートに走っていって該当の部屋を出てこなかったから裏に回って行き、戻ってきてドアを叩いた。返事がないから裏を回って見てた」

警察は現場近くのアパートにいた尾張容疑者を発見、逮捕しました。近くで中学生の子を持つ保護者の間にも動揺が広がりました。

八木山中学校1年生の保護者
「まさかこんな所で起きるとは思っていない、身近に起きると気をつけなきゃと思う」

被害者が通う八木山中学校では、7月7日、部活動を中止し、下校時に教職員が通学路を見守るなどの対応がとられたほか、仙台市教育委員会から生徒や保護者の精神的なケアにあたるカウンセラー2人が派遣されたということです。

記者リポート：
尾張容疑者の取り調べが行われている、仙台南警察署前です。尾張容疑者は自宅で逮捕された際、抵抗するような様子はなく、取り調べにも素直に応じているということです。
尾張容疑者は中学生を刺したことについて「背中を包丁で突き刺したことは間違いありません」「殺そうと思って刺した」と供述しています。背後から突然、そして立て続けに2人の女子中学生の背中を刺したとみられ、その殺意の強さがうかがえます。
一方で、警察によりますと被害者の中学生と尾張容疑者の面識はないとみられていて、なぜ、見ず知らずの中学生に殺意を向けたのか、また、なぜ犯行が発覚しやすい自宅付近で犯行に及んだのか、警察が動機を詳しく調べています。
尾張容疑者の今回の逮捕容疑は女子中学生1人の背中を刺したもので、警察は今後、もう一人の被害者に対する殺人未遂容疑も視野に入れて、捜査する方針です。以上、警察署前からお伝えしました。