我無ちゃんねる 〜ニュースなび〜

総務委員会 平成30年3月29日　片山さつき

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　これまでも、営業改革推進委員会の取り組みについては、定期的に経営委員会にご報告し、情報共有を行ってきました。
　今回の報告内容は、営業改革として取り組んできたさまざまな施策である「営業活動の高度化」と、説明性・透明性の向上を目指す「平成28年度末の都道府県別の営業関係データ」となります。
　「営業活動の高度化」では、最大の課題である大都市圏対策についての4つの取り組みをご報告します。
　大都市圏対策の一つ目は、外部法人委託の拡大についてです。28年度末の法人委託による「世帯カバー率」は大都市圏で64％、「取次に占める割合」も大都市圏で79％まで伸びました。また、法人委託による「世帯カバー率」については、全国平均でも50%を超えました。
　次に、営業活動の質を向上させる取り組みです。クレームやトラブルのない営業活動を目指し28年度下半期には「全国マナーアップキャンペーン」を展開しました。「ターゲット80」や関連部局と連携して、訪問要員に対しＮＨＫへのロイヤリティの醸成や番組知識の習得等を目的とした講習会を実施しました。
　また、春の世帯大量移動期に向けた取り組みとして、全訪問要員に対する全国一斉講習会を実施したほか、公共放送の役割や意義等を説明するためのツールを刷新して配布しました。今後も、活動品質の高い訪問要員の育成に取り組んでいきます。
　次に、大都市圏対策の二つ目、都市ガス事業者との連携強化についてです。28年度は、大阪ガス、広島ガス、北海道ガスの3社と業務連携し、年間で約1.3万件の住所変更を取り次ぎました。また、28年度に交渉を積み重ねた結果、29年5月から、新潟県内をエリアとする「北陸ガス」と新たに業務委託を締結することができました。今後も鋭意、他の事業者との協議を継続していく予定です。
　続いて、大都市圏対策の三つ目、訪問によらない新たな契約手法の開発についてです。試行の概要とその結果を説明します。ポスティング対策のさらなる活用に向けて、契約勧奨用の専用投函資材について、複数の様式の取次率を検証する試行を実施しました。その結果、1回目投函を「Ａ4サイズの白色封筒」、2回目を「Ａ4サイズのピンク色封筒」で投函する組み合わせが最も効果が高く、4.8％の取次率を確保しました。この組み合わせを今後のポスティング対策の標準様式とし、28年度末に大規模のポスティング対策を実施し、高い実績を確保しています。
　また、このポスティング対策について、訪問要員を配置していない地域で実施し、訪問要員を配置した場合と比較した費用対効果を検証しました。試行結果として、当該地域における期間の取次目標を上回る取次実績を確保できました。また、取次1件にかかるコストも訪問と比較して安価に取り次ぐことができました。
　これらの試行結果を踏まえ、今後の展開イメージを説明します。現行は、要員不足や法人委託の急きょの撤退等があった場合、新たな訪問要員を募集・採用・育成していますが、要員確保や育成に時間がかかるという課題があります。この課題に対し、29年度は、効果が確認できた総合的なポスティング対策を要員不足地域等における補完施策として活用していきます。また、将来的には、訪問要員の代替施策としての運用も検討していきたいと考えています。
　大都市圏対策の4つ目は、民事調停の活用についてです。民事調停は、当事者の合意により紛争の解決を図ることを目的としたもので、民事訴訟・支払督促と比べ、より簡易な手続きで裁判所に申し立てできます。また、面接が困難な事業所等の責任者と、裁判所を介して、話し合いができることが大きなメリットです。
　28年度の面接困難事業所の対策は全国50局所で実施し、高い実績を確保しました。今後は、不調となったものに対し、民事訴訟の提起を順次実施していきます。
　続いて、未払いの世帯に対して民事調停を活用した結果です。28年度は、全国15局所で試行し、こちらも高い実績が確認できました。今後は不調となったものに対し、支払督促の提起を順次実施していきます。
　最後に、民事調停で効果が確認できた文書対策での「法的手続き言及」について、一般の未収者への文書請求に応用した試行結果です。試行局の前年同期と比較して払込率が大幅に向上しました。一方、視聴者からの入電も大幅に増加し、視聴者対応の体制整備が必要である等の課題が確認できました。29年度は、大都市圏局所を中心に、試行規模を拡大して実施していきます。以上が「営業活動の高度化」の報告です。

https://www.nhk.or.jp/keiei-iinkai/giji/g1284.html