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中国新型国産ジェット旅客機Ｃ919　中身はアメリカ製部品

製造・開発は中国で行うが、エンジンなど主要部品の殆どはアメリカ製です。
新華社通信は中国政府と国有企業が開発を進めてきた中型旅客機「Ｃ919」の機体が完成したと発表しました。
同時に写真が公開され、今年5月ごろには付いていなかったエンジンなども装着されています。
実はこの旅客機のエンジンや電子部品などはアメリカのＧＥ（ゼネラルエレクトリック）製なので、米国から部品が届いて取り付けたと分かる。

Ｃ919は中国政府と国有企業が出資したＣＯＭＡＣ（中国商用飛機有限責任公司）が開発しています。
158座席、航続距離4075キロでボーイングＢ737やエアバスＡ320と競合する大きさです。
中国には今までもMA60というプロペラの国産旅客機があったが、「世界で最も危険な旅客機」として有名でした。

Ｃ919はすでに21社から計517機を受注したが、全て中国の航空会社と、開発に関わったりした企業からの発注です。
最大航続距離は5555キロでボーイング737に匹敵し、北京や上海からアジア主要都市へ、無着陸で飛行できます。
このクラスの中型機はＢ737とＡ320の2機が独占しており、他社が参入する隙が無いようにも見えます。

Ｂ737は1967年に初飛行以来、モデルチェンジを重ね3世代で8300機以上を販売したベストセラーです。
最近まで（現在も）危険な旅客機しか作れなかった中国が、短期間に欧米に匹敵する数値を実現できたのは、驚くべき進歩だと言えます。
だがこの国産旅客機を開発したのは中国自身ではなく、ＧＥなどの欧米メーカーなのでした。

中枢システムはアメリカ製

中国は今後20年で約6000機の旅客機を就航させる計画で、一部を国産機で充当する考えを持っています。
6000機の多くは小型から中型機で、Ｃ919が1割を占めるとして600機、2割なら1200機は確実に売れます。
エアバスは既に中国に工場を建設し、200機以上のA320を生産しています。
ボーイングＢ737の工場を中国に建設し、300機を生産する計画を発表しています。
エアバスとボーイングに突きつけられた条件が「技術の開示」や「技術移転」「技術協力」なのは確実でした。
自動車でもスマホでもパソコンでも、中国で販売する商品は何でも製造技術を中国に開示しなければなりません。

Ｃ919は2015年には初飛行している予定でしたが、遅れた原因はアメリカ製の主用部品が届かない事だったと考えられます。
エンジン、航空電子システムといった中枢システムは、ＧＥと中国航空工業集団公司 （ＡＶＩＣ）の合弁会社である昂際航電から納入されました。
787や777−Ｘに匹敵するシステムだと説明していますが、実際の所はどうだか分かりません。

中国はＣ919を哨戒機や電子戦偵察機に改造すると公言しており、ＧＥやボーイングの協力は、中国への武器輸出を禁じた取り決めに違反する筈でした。
だが良くある事ですが、アメリカは巨額のマネーを提示されれば、法律をひっくり返してでも金儲けをする国です。
中国としては最初のうちは欧米に儲けさせておき、技術を盗んだら完全国産化して輸出攻勢を掛けるつもりでしょう。

引用：http://thutmose.blog.jp/archives/46916704.html